あかめがしわ (ごさいば) 〔とうだいくさ科〕 Mallotus japonicus Muell.Arg. |
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本州、四国、九州の山野に普通にみられる落葉高木で樹皮は褐色、生長が非常に速い。葉は長い柄をもち、互生し、卵形または円形で先端がのびて尖り、時に2~3裂している。枝にも葉にもこまかい星状毛があり、特に若葉では甚しい。葉柄は普通赤く、また非常にわかい葉では特に紅赤色の毛がぎっしりとおおっていて美しい。雌雄異株。夏に梢に総状あるいは円錐状の花序をつけ、多数の花を開く。この穂軸や穂の枝は赤褐色の短かい毛でおおわれている。花は小さくて、ごく短かい柄をもつか、または全然柄がないこともある。雄花は黄色、包葉は三角状線形で約3花を包み,がく片は3~4裂し,多数の雄しべをもつ。雌花は短かい花穂に密着していて、短かい柄がある。がくは3裂し、子房には3柱頭がある。さく果は外面に刺が多く、熟すと3枚のからに裂け、紫色で球形の種子を出す。
〔日本名〕赤芽槲は芽が紅赤色であることによる。昔 からこの葉に食物をのせたことにより五菜葉または菜盛葉ともよばれる。〔漢名〕梓は誤って使われたもの。正体はシナササゲである。支那の酒薬子樹は別種であるが近いものである。 -牧野植物図鑑- |