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木犀や 障子しめたる 仏の間 正岡子規
木犀の 香にあけたての 障子かな 高浜虚子
木犀に 三日月の金 見失ひ 中村汀女
木犀の昼は醒めたる香炉かな 嵐雪
木犀の香に染む雨の鴉かな 泉鏡花
”犀”の字は「固い、鋭い」の意味あり。犀の肌に似て、枝が固いから。咲いているあいだじゅう強い香りを放ち、かなり遠くからでも匂ってくる。
金木犀(少し開花) 木犀(銀木犀)
とてもよい香り。ヒガンバナが咲き終わる頃の9月下旬か10月上旬のある日突然、金木犀の香りが始まる。
10月中旬以降にもう一度咲いて、2度咲きするきがある。2度咲きする木は、最初の「花芽」とは別の「花芽」を用意していると思われる。
き ん も く せ い 〔もくせい科〕
Osmanthus fragrans Lour. var. aurantiacus Makino
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中国原産の常緑の小高木であり、庭樹として植えられている。高さは4mに達し、幹は太く、よく分枝し、葉を密につける。葉は柄があり対生、広皮針形または長楕円形、ふちにはきょ歯があるが、時に全縁のものもある。葉質は革質で表面は緑色、裏面はいくぶん黄色味をおびる。晩秋、葉腋に花柄のある多数の橙黄色の小さい花を束生し、強い芳香を放つ。がくは緑色小形で4裂する。花冠は深く4裂し、裂片は倒卵形で円頭、表面は凹み、質は厚い。雄しべは2本。雌しべは1本。雌雄異株で、わが国にあるものは雄樹であるため、子房は縮小していて結実しない。全体ギンモクセイに似るが、花の色が橙黄色であり、葉はやや狭長できょ歯が少ないことにより識別できる。。〔漢名〕丹桂。
-牧野植物図鑑- |
金木犀は馴染みの薄い植物です。彼岸花が終わると、咲き始めるとのこと。調べていたら、二度咲きするとのこと、面白い。また「犀」の漢字は、動物の犀で、木肌が犀の肌のように硬いからとのこと。などが分かった。
10/2、ホームページ園内ところどころに咲いているというので、国立昭和公園に出向いた。どこを探しても金木犀は見つけられなかった。翌日、福生の公園で見つけた。花が小さいから近寄らないとわからない。鼻を近づけるスッとした甘い香りがする。四、五日過ぎまた行ってみたら、大方花は散ってしまっていた。これでは見過ごしてきたのも仕方ない。 (ま)
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