あさつき(雪中あさつき)
東京ではアサツキと言えば、小ネギを早取りしたものですが、雪国会津では、雪の下に生えたノビルのことを言います。
何故覚えているかと言えば、子供の時の味が、このことばと共に鮮明に蘇るからからです。
太陽に当たる前のノビルですので、白く多少黄色で、雪に抑えられ伸びる事がでないので、円形状に曲がっています。
これを茹でてお浸しにし食べるの普通ですが、辛味がなく甘いのです。
春になれば、大人達は、セリや蕗のとうに舌鼓を打ち、パクパクと食べていますが、子供の舌には、アクが強く、とても美味しいものではありませんでした。
しかし、このアサツキは、美味しく食べる事ができた、唯一の山菜だったのです。
子供心に、苦く、辛く、クセのあるものを、よくも美味しいと食べるものだと不思議でした。
2025.3.22. Mamoru Muto