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季節の移ろいに合わせて

 山菜やキノコは山の恵みです。
山菜の持つ灰汁や癖は、
自然の中で彼等が格闘して生きている証です。

 スパーにゆくば、人間が改良した山菜、すなわち、野菜がたくさん並んでおります。日頃は自然の中の山菜を口にすることは、ほとんどありませんが、古代から時間の経緯全体からから見れば、人間は山菜を食べてきたのです。山菜との付き合いの方が圧倒的に長いのです。

 折々の季節の変わり目には、山の幸を口にしたいものです。それは、僕等も大自然の一部であるからです。そのことを思い出してくれるのが山菜です。

 日本という国は島国で、雨が多く、豊かな自然の恵みに満ちています。
 十日すなわち一旬で自然の様子が変わります。十日過ぎれば新たな山菜が顔を出します。この変化に合わせて生活する事は、日本人の体に刻まれた記録です。山菜を食べ自然を思い出し、それに即して生きる。この土地に暮らすものにとって、最も大切なことです。最も健康的な生き方です。
2025.4.18. Mamoru Muto
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