乱蘭通信215号・思い出すまま
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トップダウンの悲劇 中国
巨大国家の巨大組織は不必要のないところで、無駄なエネルギーを使い続けている。組織のトップが決めた事は絶対で、行く所まで行かなければ、変更されません。巨大タンカーが小型船舶のように小回りが利かないと同じことです。
不動産業然り、高速道路や鉄道建設然り、電気自動車製造業然り、IT産業然りです。現場を担当している中間管理職なら、現実にあっていない事は、重々わかるはずなのですが、彼らの意見は上層部の人間には、上がらないか、上がったとしても、無視され事が多いのです。
共産党、中国社会は、すこぶる無駄の多い、不要なものを作り続ける社会なのです。
国営企業、巨大会社は、破綻しても潰れません。そこには共産党上層部の利権が絡んでいるからです。赤字経営であっても、上層部の利権の方が重要視されるからです。
中国以外の国では、破綻したら、その会社は一度解体し、責任者は責任を取り全員解雇されるのが、一般的です。責任者が居残る、一掃されない中国では、いくら時間が経っても、破綻した原因が精算出来ないことになるのです。
「親方日の丸」ではなく「親方習近平」で、共産党が解体するまで、大企業や国営企業は生き残ることになります。
そして、最終的には、九割のそれら巨大組織と関係のない庶民が、そのツケを支払わされることになります。中国が生き残るためには、現在の意思決定機関、共産党を潰す事です。
3/13 舗道の花壇やっと見つけたつくし。
探そうとするとなかなか見つからない。
中国の民度低さは当然の成り行き。
20世紀の社会では、自由主義の政府と社会主義の野党が対立してして来ました。彼等は政治的なイデオロギー論争に明け暮れて来てのですが、その間に様々な民間の組織が、非政治的な様々なボランティア活動をして来たのです。法律やイデオロギーの隙間を、彼等が埋めて、社会のバランスを取って来たのです。
現在の中国は社会主義国で、民間の慈善団体は共産党の指導以外の活動を認めません。国民の倫理や道徳は、民間団体の活動に自ら参加することによって高まるのです。共産党イデオロギーの制限では、国民の様々な要求には対応できません。自由な積極的な社会貢献という、民間団体の活動なくしては、「民度」、高い道徳は育たないのです。
現在の中国は、国民は単に共産党から管理された家畜、ロボットとです。しかし豊かになり価値観の多様性を求める欲求は共産党価値の押しつけよりは強く、いずれは自由な社会へ変わらざるを得ません。
3/30 東福生の公園の地面に描か
れた子供の絵。子供はみんな天才。
夫婦別姓
国連の人権委員会から何度も指摘されているにも関わらず、夫婦別姓が認められていないことは、恥ずかしいことです。大方の国民は、夫婦別姓を認めているのにもかかわらず、頑強な保守派の人々がが拒んでいるのです。日本人、特に保守派の人に知ってほしいのは、日本は平安時代まで、母系社会で、女性の地位が高かった社会なのです。
平安時代後期から、「家制度」が確立して、父系社会に移行するのですが、中国や朝鮮半島の儒教社会とは違い、主婦の地位は、当主の次の地位にあったのです。「家」は夫婦の共同経営だったのです。女性の相続権が無かった、儒教社会と大きく違っています。
江戸時代、明治時代に、男性の権威が強化されました。特に明治時代、強兵制度を維持するため、父系社会の倫理に後戻りしたのです。今日まで影響を与えているのです。保守派は、明治の短い歴史の価値観にしがみついているだけなのです。
夫婦別姓問題でも、女性の地位を軽視する、明治時代に引きずられているだけなのです。多くの女性天皇を輩出し、アマテラスが最高神ならざる得なかった、古代社会に思いを馳せるべきです。
え・ちえ
独裁者の運命
ドゥテルテ、フィリピン元大統領が、ICC、国際刑事裁判所のあるハーグに、移送されました。麻薬犯罪者を何千人と死刑にした罪で、逮捕状が出ていたからです。フィリピンの大統領選を控え、政争の道具されたようです。
ただ、独裁者は、権力を失った時点から、身の安全も失う危険が付きまとうことになります。
現在の独裁者、プーチン、ネタニヤルも、ICCの逮捕状が発行されています。彼等が将来権力を失えば、その時の政権の思惑により、ハーグの裁判所に移送される事は、十分考えられるのです。
プーチンやネタニヤルが戦争するのは、彼等に取り、戦争こそが、権力維持の道具だからです。ICCの逮捕状も彼等が戦争する理由、権力を維持しICCに逮捕されないという、理由の一つになってしまっているのは、大きに矛盾です。
トランプの関税
四月になり前々から言っていた、相互関税が発表された。アメリカから見た各国との貿易赤字を基礎に決めた数値で、公平と言えば公平です。貿易赤字が大きい国には高関税、少ない国には比較的に低い関税率です。問題はこれが世界経済及ぼす影響です。日本は対抗関税は今の所考えていない様子ですが、中国などは高関税で対抗するようです。対応は国により様々です。
これで世界界経済は低迷することになります。自由貿易が阻害されらからです。アメリカにとり、貿易赤字の解消、アメリカ経済に良い働きをするかは、今の所なんとも言えません。
一つは報復関税により、アメリカにマイナスの影響があること。
二つ目は、世界経済差の悪影響は、アメリカにも悪影響であること。
三つ目は、元々アメリカ製造業が弱体化している訳で、アメリカ人が、自国の製品より品質良く、安い外国製品を買うので、貿易赤字が生じる訳で、アメリカ製造業の技術力、製品開発能力の向上なしに、関税の壁のみで対応すれば、元々のアメリカ製造業の強化には結びつきません。
トランプが期待するように、アメリカ製造業、アメリカ経済に好影響与えるかは、疑問と言わざるを得ません。半年一年経ち、さまざまな方向からの分析をしてみないと、なんとも言えないのです。
アメリカ国民、庶民にとってどうかとなると、物価高に行くんではないでしょうか。食料品、日用品、衣料品など生活に直接必要なものは、多くは輸入に頼ってきたからです。トランプは高関税の実施を三か月伸ばし、調整期間を設けました。生活に直結するものにはこれから様々な配慮がなされるでしょうが、アメリカ国内での生産にはもっと長い時間が必要です。少々値上がりしても、買わざるを得ません。短期的には値上がりして、庶民の生活を圧迫することになります。
中国とは覇権闘争
中国以外の国とは、高関税は三ヶ月見合わせ、その間に個別の交渉で、関税率を定めると、トランプは表明し、金融市場は、ドル安、株安、債券安から、少し落ち着きました。しかし、対中国の関税は高関税のまま変更せず、中国も対抗関税を高関税にひきあげましです。
ここには、世界経済の主導権をどちらが取るのかという、政治的覇権闘争があるのです。経済だけの思惑ではないのです。1990年代の日米の経済戦争と似ています。当時と、米中の関係が二重写し見えて来ます。IT技術や自動車分野で日本アメリカの先を少し行っていた。しかし不動産バブル崩壊による多額の債務、日米安保など、総合的に見た時、派遣を争うべきでないという政治判断におちついた。
EV、AIなど中国が優って分野もあります。しかし不動産バブル崩壊による債務は、大きく中国経済、政治を圧迫しています。90年代の日米関係と似ているのです。
さてさて、これも今後どうなりますか。先は読めません。
ウクライナ戦争
トランプ代わってウクライナ戦争の調停に乗り出して来たのは良いが、訳がわからなくなって来た。何事も経済的損得に結びつけて提起するトランプなので、政治的な価値観で判断できなくなっているからです。
1994年の合意、核兵器をロシアに渡すす見返りに、ロシア、イギリス、アメリカはウクライナの安全保障を保障とするという合意を、トランプは全く無視して、平和交渉しているのです。これが一番問題なのですが、全く眼中ない。
アメリカが経済的損しない。それしか考えていない。利益がなければ、仲介から撤退すると言い始めた。全く困った大統領です。
ウクライナとレアアースの共同開発はまとまりそうなので、ウクライナのポイントにはなりそうだが、しかし、この先、どんな展開になるか、全く予想出来ません。
あきる野市のマンホール
お米
日本人がお米を食べるようになったのは二千年以上前から、縄文時代末期の焼き畑農法による陸稲からです。水田工作が始まるのは、弥生時代からですが、主流の農産物ではありません。弥生時代は圧倒的にドングリの方が多いのです。遺跡調査で、縄文時代と同じドングリを主食として食べていたことが分かっています。
その後もお米は、連作障害があり、収穫量がなかなか増えないのです。江戸時代でも、弥生時代の二倍から三倍で、毎日食べる量は取れていないのです。
庶民は基本的玄米、白米はお祭りの時のみ、通常は、あわ、ヒエ、など共に、野菜を入れた雑炊にして食べていたのです。しかし栄養的には、ばらんずとれており、奈良時代の坊さんや江戸庶民は白米を食べていたため、ビタミン不足の脚気を免れています。
それに革命を起こしたのが、水俣病を引き起こしたチッソです。化学肥料の登場で、お米の量産化が可能になり、明治時代は庶民でも麦飯なら毎日食べられるようになったのです。1960年代、白米と魚、漬物を食べることが、豊かさの象徴になりました。そしてその後、パンや麺類と食事の多様化が進み、お米も量産から味本位に耕作種が変わって行き、現在に至ります。
最近の米高は、食糧の安全保障と言いつつ減反政策やめなかった、農水省役人、農協、、政治家が作り出した人災です。彼らが儲かるから米高あえて見過ごしているのです。作られたコメ高です。
お米を足らなければ輸入すれば良いだけです。ジャポニカ米を作っている国は、日本のお米に負けない美味しさで、日本よりずっと安いです。政治判断ですね。ブランド米で5キロ二千円が理想ですね。お米だけは誰でも、いつでも美味しく食べられる。食料安全保障の精神です。
ラーメン
日本人は食に関して貪欲です。ラーメンに限らずカレーライス、お寿司と世界的な食べ物に成長させてしまった。ラーメンは中華麺ですが、日本風アレンジして中華料理とは別のジャンルを作ってしまいました。外国に行けば日本食は高級食品で庶民が毎日食べるものではありませんが、インスタントラーメンは値段が安く、誰でも作るのが出来るもので、日本食の中でも特殊です。今や世界中どこに行っても目にすることが出来ます。まさしく食品革命を起こした食べ物です。
これらを可能にしたのは、日本人の食に対する貪欲さです。中国料理をヒントにそうめんを作り、うどんそばを作りました。中華饅から饅頭、羊羹も肉食を嫌う仏教から生まれたお菓子です。更に明治以降は、パンを菓子パンという日本にしかないパンに作り変えてしまいした。貪欲さのなせる業です。
乱蘭通信215号・思い出すまま
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