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万葉集の「狭野方・さのかた」は正確にはわからないのですが。「アケビ」というのが大方の意見ですので。アケビとして進めました。



 さのかたは、実にならずとも、花のみに、咲きて見えこそ、恋のなぐさに          「万葉集」 作者不明


 さのかたは、実になりにしを、今さらに、春雨
はるさめ降りて、花咲かめやも         「万葉集」 作者不明


 しなたつ、筑摩
つくまさのかた、息長おきながの、越智をちの小菅こすげ、編まなくに、い刈り持ち来、敷かなくに、い刈り持ち来て、置きて、我れを偲しのはす、息長おきながの、越智をちの小菅こすげ   「万葉集」  (長歌)  作者不明   



 


 実の白い中身部分は食べられる。春の若菜は、”おひたし”やお茶(アケビ茶)に使われる。

 江戸時代は、実の中の種子から油を採った。
 つるが丈夫なので、昔からかごを編んだ。






薬効   むくみ、利尿。

薬用部位 茎。

生薬名 「木通(もくつう)」。漢字の「木通」は、「小水が通じるつるの木」 からきているらしい。







あ け び    Akebia quinata Decne   〔あけび科〕
  山谷に普通に無毛の落葉つる性低木。つるは長くのびて分枝し、大きいものでは、つるの直径が1.5cmもあり、枝は細長くて褐色である。葉は短柄のある5小葉からなる掌状複葉で、長い柄があり、柄の先と小葉柄との間には節がある。小葉には狭長な長楕円形あるいは長倒卵形で、先端は凹形、全縁、長さ6cm前後。葉は新枝に互生し、老茎では鱗片のある短枝の上に叢生する。4月頃、新葉とともに開花し、短枝の葉の間から有柄の短い総状花序を出して下に垂れ、柄のある淡紫色の花をつける。雄雌同株で、1花穂の中に小形で多数あるおばなと、大形で少数のめばなとがまざっている。ふつう花弁はない。がく片は3個、卵円形または円形、内面がくぼみ、やや多肉質。おぼなにはおしべ6個があり、めしべの痕跡がある。めばなには粘性の柱頭の短い円柱形の心皮が3〜6個あり、不稔ののおしべがいる。液果は6cm内外で太い果柄の先に1〜4個つき、楕円形あるいは長楕円形で、果皮厚く、熟すとたてに開いて、黒色の種子を含んだ白い果肉があらわれる。果肉は甘いので食べられる。
 〔日本名〕アケビは果実のなであってこの植物を指して言う時はアケビノカヅラと呼ぶべきである。アケビの語源には色々の説がある。果実が熟すと1方に縦裂して白い肉をあらわすから開け実、欠び、および開けつびであるという多肉説。またアカアベの短縮けいであるという説もある。これはムベは果実が開かないがアケビは開くからである。〔漢名〕野木瓜、木通、通草は多分センニンソウ属のものであろう。
-牧野植物図鑑-






  今回はさのかた、狭野方と言う植物取り上げました。聞きなれない初めての名前ですが、万葉学者は「アケビ」ではないかと言うことです。4月5月頃アケビは淡紫の花をつけます。蔓が強いので編まれてカゴなど作られていたようです。     (ま)

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