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12月の庭劇場

『 栽培と方丈記 』
12月26日(月)/28日(水)
27日休演


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 わたしは庭で月を眺めていた。観月である。空にブルーがいく面か残っていた。たとえば、わたしが昨じつ亡くなっていたとして、今、この月を眺められなかったことに、期待するほどの無念で、心を動かしてゆくだろうか… 

 この夏の蝉は、この庭の土に生まれ、かっ活きかっ結び鮮烈に消えていった。何故にそんなややこしい眺めかたをしたのだろうか?

 数日後の朝陽の光が汚れた窓のガラスに、庭木や野鳥の姿を影絵のように映し出していた。戸を開け放つと野鳥の声が、けたたましく飛び跳ねた。わたしは庭におりる。地面は凍って霜柱がたっていた。陽射は窓枠の最上段のガラスにまばゆく登るている。あばらな家の屋根にも登るつもりなのだ。

          首くくり栲象

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