乱蘭通信No74掲載文
乱蘭top prev next

肉体の学校


Dance WorkshoP



  

 私が、生まれたのは戦後まもなくでした‘580匁ということは、2175グラムです。未熟児としてガラスケースに入ることはなく、御産婆さんにとりあげられた私は虫のようだったという話です。その前の子は戦時下で流産したようです。私がどのくらいもつか親は心配したようてす。当時の少年は、皆粗末な恰好をして、痩せていました。なかでも私はガリガリでした。身体検査の時等、裸になるのは、恥づしいものでした。自分より痩せた人のあぱら骨をこづいたりしてその恥じらいを隠したものです。そんな私が人前で体を晒すようになつたのは、大学の演劇サークルでした。その後、とあるマイムスタジオに迷い込みある発表で裸になった時、よい体だと誉められました。今まての暗部のあばらに光があたったのです。その後、演劇、舞踏、新体道、太極拳、バフォーマンス、コラボレーションをとうして独自の肉体表現を続けてきました。その人にはその人自身の体とその表現があるのです。その人が空間に浸透して、ひろがってゆく。皮膚に衣掌が触れるように、体に魂が連れ添ってゆく。空間へ静かに体を沈めてゆくと、新たなる自分に目覚める。目分の体は小宇宙であり、それは大宇宙に撃がってゆくのです。踊りは、教えてもらうものではない。その人の体がその人の踊りを創る。まずは体の擦り、叩き、静かな呼吸、腰と手のパランス、歩行、などの基礎訓練を行い、その後小エチュードによる実践感覚の養成をしてゆきます。本格的に舞台を目指す人、全く始めてのひと、老人のかた、子供でも大歓迎です。それぞれのからだの宇宙はそれぞれです。もうひとつのからだに花を咲かせましょう。

 

指導:徳田ガン

日時:2001年11月11日(日)1:00~3:00

11月25日(日)1:00~3:00

場所:国立市東福祉館

料金=一回1500

乱蘭通信No74掲載文
乱蘭top prev next