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4月の庭劇場

『 春 の 食 事 』
26日(水)

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 ときおり、わがやにキリスト者が来訪します。集会で提供された食べ物でしょうか、携えてきます。その人はわたしの40年来の友人で、イエスさまに救われて、祈り。イエスさまに尋ね。聞こえるはずのない声を聞き。わずかな年金と少々の介護勤務で、その日その日、みずからに(イエスさまに)ほどよいしあわせを与えている(与えてられている)女性です。

 さて、わたしも早起きをします。まず祭壇に灯明し、線香を燻らせ、リンをうつ。花瓶の水を鉢の挿し木に滴し、手製の竹箒で庭を掃く。すると隣の柏の木で待機している野鳥が囀ずりだす。砕いた海老センベイを柏の付近へ、さらに細かく砕いて周辺に点在する十七の蟻の穴の上にも撒く。
 今朝は晴れて暖かい。蟻の巣穴のまえで、すぎた寒さを偲び『早春賦』を小さな声で歌う。12月、1月、2月、3月と庭は寒さだった。いま椿の花びらも暖かな空気のなかでほくほくと散っています 。

          首くくり栲象

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